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amhran
ゲール語で「歌」。詩歌や句、テキストをよむところ。

白昼夢
女の身体のサイクルに似た
おおよそ三十日の満ち欠けの今はどんなだろう
昔はなかったタワーマンションに遮られていて
月が見えない

現実という壁かもしれない
女だっていつも輝いているわけではないのだから
影を持たない女を見たことがあるか わたしはない
男はどうだか

月みたいな肌と誉めそやしたら
シミがどうのと喚き立てられて面倒だった
学や詩情を持たない人間はこれだから嫌いだ
自分も含めて

真昼の青に爪を立てたような白は
秋雨でしばらく見ない 引き篭りでと言うべきか
見えない今も空では律儀に在り続けているのに
雨の月だ

磨りガラスの奥に透ける
ネモフィラのような薄青のなかに飛び込んでいき
果てしなく広がる塩湖をあてどなく歩きたい
雨の月 だ

寝言は寝てからと言う
やれやれ夢にもいろいろあるはずだろう
人の数だけあるはずだろうと空を仰ぎ見るけれど
まだ月は見えない

テーマ:詩・ことば - ジャンル:小説・文学

秋色蝶々
木々を縫ってくる湿った風
包むようなせせらぎに虫の歌
作業車のゆく音と子供の歓声
雑多な心地のいい空気

このちいさな東屋で
ぼくときみとのふたりきり
音や景色に沈み込む
異世界のように凪ぐ晩夏

ねぇ どこから来たの
羽を休めて小一時間
きみはぼくの向かいでのんびりしている
ぼくはこうして詩を書いている

とても気紛れな山のお天気は
煙のような雲を緑の肌に纏わせて
すっとだんまりしたかと思うと
強い陽射しの露光をかけるね

涼しい風が吹き込んだ
そっと伸びをして刻を動かす
徐にガジェットをバッグに詰めて
腰をあげるときみを見つめた

そろそろ行くよ
町へ戻っていかなきゃいけない
最初で最後の別れを告げる
胸でまた少し秋が深んだ

テーマ:詩・ことば - ジャンル:小説・文学

秋灯
秋灯は漁火ひとを吸い寄せて

テーマ:俳句 - ジャンル:小説・文学

秋麗
一人いちにんの吾が憂えても秋うらら

テーマ:俳句 - ジャンル:小説・文学

星流る
星流る未だ極夜の世界かな

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